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「遺産の独り占めを防止する方法」

もしも相続人の中に、遺産を独り占めする人がいたらどうしたらいいでしょうか?

親族間の相続を題材にしたテレビドラマを見ていると、このような人が決まって一人や二人いるものですよね。

 

先日、事務所にも、このような悩みを抱えておられるお客様がご来所されました。

 

お父様が2年前に亡くなったというそのお客様のお兄さまは、お父様の死後、勝手にお父様名義の不動産を他人に貸して賃料を独り占めしているのだそうです。「相続人は僕と兄の2人だけですが、兄に対して何か対抗措置をとることはできますか?」とお客様。

 

この場合、遺産分割の調停がなされている間であれば、調停委員会は、調停のために必要であると認める処分を命ずることができるとされています。これを、調停前の仮の措置といいます。遺産分割の審判の申立てがあった場合には、家庭裁判所が、仮差押え、仮処分、財産管理者の選任その他必要な保全処分を命ずることができることとされています。これを、審判前の措置といいます。

 

少し難しいお話になってしまいましたが…

 

つまり、もしも相続人の中に、遺産分割を独り占めする人がいたとしても、こうした制度を利用して不動産の管理人を選任してもらい、家賃の取立ての管理を行わせるなどの必要な処分を調停委員会や家庭裁判所に命じてもらうことができるので安心してくださいね。

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