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寄与分と相続分の関係について【1】

~Question~

 

父は母の亡きあと、長期間の病気療養の後に死亡しました。その間、父と同居していた兄夫婦が父の世話をしていました。相続人は私と兄のみです。2人で父の遺産相続の話をしていますが、兄は自分に寄与分があるので、これを前提に相続分があるといいます。寄与分とはどんなものでしょうか?

 

 

~Answer~

 

●寄与分の意味

寄与分とは被相続人の財産を維持もしくは増加したことに特別な尽力をした相続人に対し、遺産のうちの相当額の財産を、法定または指定相続分以外に得させるというものです。

寄与分は、昭和40年頃から審判例や学説で認められ、その根拠として、相続分の変更であるとか、不当利得の返還であるとか、報酬であるとか、物権的共有であるとかいわれ、外国の法律では認められていたのもあって、昭和55年に日本でも法律で定められました。この法律の趣旨は相続人間の実質的な公平を図ることです。

審判例に現れた寄与分の類型としては、ご質問の被相続人の療養看護によるもののほか、被相続人の営む家業に従事した者、その事業に資金を提供した者、その他相続人を扶養したり、その財産の管理をした者などがあります。

 

父親の長い療養生活の間に、父親の世話をした兄は相続人として、その世話により被相続人が出費を免れた療養費等を、父親の遺産から、法定もしくは指定相分以外に取得できます。これが、お兄さんの寄与分になります。お兄さんを含めた全相続人は、この寄与分を控除した残りの遺産を、法定もしくは指定相続分に従って分けることとなります。

 

【2】に続く・・・

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