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公正証書遺言の作成方法は?
証人2人の立会いが必要です。
●公正証書遺言を作りたいときは?
公正証書遺言とは、遺言者が公証人に対し、直接遺言を口述するかたちで遺言書を作成してもらいます。この方法によって作成された遺言は、公証役場に20年間、もしくは100歳に達するまでのどちらか長い年数で原本が保管されます。公証役場は全国にあるどこの公証役場でもかまいません。
公正証書遺言の作成は、まず証人2人以上の立会いのもと、遺言の趣旨を遺言者が公証人に口述します。言語機能の障害がある遺言者の場合は、通訳もしくは筆談により公証人に伝えます。公証人はその口述を筆記し、遺言者と証人に読み聞かせるか、もしくは閲覧させます。そして、遺言者と証人は、正確に筆記されていることを承認し、署名押印をします。最後に、公証人が正しい方式に従ったものであることを付記し、署名押印します。もし遺言者が署名できない場合は、公証人はその旨を付記し署名に代えることも可能です。なお公正証書遺言には実印で押印しなければなりません。
この方式では、遺言者は公証人に遺言の趣旨を口述し、署名するだけです。しかも遺言の趣旨だけを口述するだけでよいのです。細かいことをすべて述べる必要はありませんし、文章になるように述べる必要もありません。
なお、公正証書遺言と秘密証書遺言は共に公証役場での手続が必要という点では共通ですが、公正証書遺言の場合には、立ち会った証人に遺言の内容を知られてしまうのに対して、秘密証書遺言の場合は、内容を秘密にできるという点が大きな違いです。
●公正証書遺言作成の手続は?
公正証書遺言の作成を依頼する場合は、まず必要資料をそろえます。遺産のリストや不動産の地番、家屋番号などです。
遺言の作成を依頼する時点では、証人の同行は不要です。証人の住所・氏名を伝えるだけで大丈夫です。証人は署名をする日に役場に行くだけですが、本人確認のために当日は住民票を持参するようにしましょう。
公証人は一般的に、あらかじめ公正証書の下書きを用意してきますので、署名当日にはこれを参考にして遺言を作成します。
完成した公正証書遺言は、公証役場に保管されますが、遺言の正本1通は遺言者に渡します。遺言書を作成した公証役場で請求をすれば、必要な通数の謄本をもらうことができます。
●遺言の内容をメモしておく
公正証書遺言を作成した場合でも、やはり遺言者本人のメモ程度のものは残しておくべきです。
方式にとらわれない自由なメモでかまいません。本人が公正証書と同じ意思を持っていたことが確認できるようなものであれば、それでよいのです。この場合は、録音テープでもよいでしょう
●証人になれない人
①未成年者
②推定相続人、受遺者とその配偶者、直系血族
③公証人の配偶者・4親等内の親族、公証人の書記、公証人の使用人
また、この条件に該当しない人の場合でも、遺言書には署名押印をすることになるので、署名ができないような人は証人になりにくいといえます。まったく字が書けない人は証人になれません。