相続ブログ|相続・遺言手続トータルサポート大阪

相続・遺言トータルサポート大阪TOP > 相続ブログ > 物納できる財産って、どんな財産?

相続ブログ

物納できる財産って、どんな財産?

~Question~

物納できる財産って制限があるのでしょうか。また、物納財産として収納される財産に、順番が決められているというのは、本当でしょうか。

 

~Answer~

相続税法で、物納できる財産の種類、申請の順位が決められてます。それと、物納は、金銭納付が困難な金額を限度としているので、金銭納付ができる場合は、物納は認められていません。

 

物納の要件

原則として、相続税は金銭納付です。延納によっても、納期限までに金銭で納付することが困難な事由があると認められる場合に限り、申請によって、金銭で納付することを困難とする金額を限度とし、一定の相続財産で納付することが認められています。これを物納といいます。

 

物納が認められる要件

・延納によっても、金銭納付が困難とされる金額の範囲内である

・物納申請財産が物納を認められた財産で、しかも、物納申請順位にかなった財産である

・物納申請書や物納手続関係書類を提出期限までに提出している

・物納適格財産である

 

 

物納申請財産の選定と収納価額

 

物納申請財産の選定

物納申請税額が算定された段階で、その税額の範囲内で下に記載する要件を備えた物納申請財産を選定します。

 

物納申請財産の要件

① 物納申請者が相続により取得した日本国内にある財産である

② 物納管理不適格財産でない

③ 物納申請財産の種類及び順位に従っている

④ 物納劣後財産に該当する場合には、他に適当な財産が無い

⑤ 物納財産の価額は、物納申請税額を原則として超えない

 

物納申請財産の種類と物納の順位

物納に充てることができる財産の種類とその順位は、下の順位によります。

 

物納の順位      物納に充てることができる財産の種類

第 1 順位      ① 国債、地方債、不動産、船舶

            ② 不動産のうち「物納劣後財産」に該当するもの

第 2 順位      ③ 社債、株式(特別の法律により法人が発行する債券および出資証券を含みま

             す)、証券投資信託または貸付信託の受益証券

            ④ 株式(特別の法律により法人が発行する債券および出資証券を含みます)のうち

             「物納劣後財産」に該当するもの

第 3 順位      ⑤ 動産

 

相続開始前から所有している特定登録美術品(相続開始前に、すでに美術館における公開促進法に定める登録を受けているもの)は、この順位に関係なく物納財産に充てることができます。

 

物納申請財産の収納価額

物納申請財産の収納価額は、原則として、相続税の課税価格の計算の基礎にされた相続財産の価額となります。ただ、収納時までに物納財産の状況に地目変更などの著しい変化があった場合、収納時の現況により評価した価額とされます。

さらに、小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例や特定事業用資産についての相続税の課税価格の計算の特例の適用を受けた相続財産を物納する場合は、これらの特例適用後の価額が収納価額となりますので、こうした特例適用財産は物納財産から外すようにご注意ください。

無料相談受付中!【受付時間】平日・土・日9:00~18:00お電話からのお問い合わせは0120-13-7838無料相談予約はここをクリック