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故人の不動産や自動車などの、名義変更の手続は?

~Question~

亡くなった方が所有していた不動産や自動車などは、名義の変更が必要だと思うのですが、その手続は、どのように進めればよいでしょうか?

また、他にも名義変更が必要になる財産はありますか?

 

~Answer~

不動産や自動車などの登記や登録がされた財産は、持主が死亡した場合に、その名義を変更するための手続を進めなければなりません。通常は、遺産分割協議が整い、誰が何を相続するかが確定してから、名義変更手続を行うことになります。

 

不動産の名義変更

相続によって取得した不動産については、所轄の法務局に不動産の所有権移転登記を申請します。

その場合に必要な書類は、遺産分割協議書、相続人全員の印鑑証明書、亡くなった人の出生時から死亡までの戸籍・除籍・原戸籍謄本、不動産の評価証明書などです。手続が少し複雑であるため、司法書士に依頼することをお勧めします。

 

自動車の名義変更

自動車の所有者が死亡した場合、相続人は管轄の運輸支局・検査登録事務所に対し、相続を原因とする移転登録を申請しなければなりません。

その場合に必要となる書類は、不動産の場合と同様ですが、事前に所轄の運輸支局等に相談するか、行政書士に依頼することをお勧めします。

 

預貯金の名義変更

預金者が死亡した場合には、相続届出書を銀行に提出し、預金の名義変更(または払戻し)を受けることになります。金融機関によっては相続届出書の書式が異なるので、金融機関を回って相続届出書の用紙をもらう必要があります。原則として、相続届出書には相続人全員が実印を押さなくてはなりません。

他に必要になる書類は、死亡者が出生してから亡くなるまでの除籍(原戸籍)謄本のすべて、相続人全員の印鑑証明書と戸籍謄本などです。

 

上場株式の名義変更

上場株式の名義を変更するには、まずはその会社の株式事務を代行している信託銀行を調べ、信託銀行に対し名義書換請求書を提出します。名義書換請求書の用紙は、信託銀行の本支店に請求して取得しますが、最近ではホームページでのダウンロードも可能です。

その他に株券をお持ちの場合は、戸籍謄本や印鑑証明書については、預貯金の場合と同様のものが必要になります。詳しくは、信託銀行に問い合わせてみましょう。

 

生命保険、損害保険の名義変更

生命保険、損害保険の名義変更には、保険会社所定の名義変更請求書(損害保険の場合には、保険会社所定の権利承継承認請求書)、保険証券、被相続人の戸籍(除籍)謄本、相続人の印鑑証明書が必要となります。詳しくは、保険会社の営業所に問い合わせてみましょう。

 

その他の名義変更が必要な財産

他に名義変更を必要とする財産としては、以下のようなものが挙げられます。

 

・特許、商標登録などの知的財産権  ⇒  相続による移転登録を特許庁に申請

・ゴルフ会員権           ⇒  ゴルフ場により手続が異なる

・電話加入権            ⇒  NTTの営業所で相続による電話加入権の承継手続を行う

・電気、ガス、水道、NHK     ⇒  最寄りの営業所に連絡して手続を行う

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