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相続の開始について
ご存知とは思いますが相続は、人の死亡によって開始します。
人の死亡というと、自然死亡だけを考えがちですが、飛行機の墜落事故で死体が発見されず死亡が確認できない場合などに、調査に当たった官公署の死亡報告に基づいてなされる認定死亡というものもあります。
また、不在者の生死が七年以上明らかでないときや(普通失踪)、戦地に臨んだ者、沈没した船舶の財船者など死亡の原因となる危難に遭遇したものの生死が、戦争が止んだ後、船舶が沈没した後、その他に危難が去った後一年以上明らかでないときに(特別失踪)、関係者の請求によって家庭裁判所が失踪宣言を行います。この失踪宣言がなされると普通失踪においては失踪期間の満了時に、特別失踪においては危難の去ったときに死亡したものとみなされます。
ところで、車に同乗していて交通事故にあった夫婦が二人ともほとんど即死の状態であった場合のように、死亡した数人のうちの一人が他の者の死亡後も生存していたかどうか明らかではないときには、この人たちは同時に死亡したものと推定されています。このためこの人たちの間では相続が開始しないことになります。同じ交通事故にあった人たちでも、一方が即死でもう一人が数時間後病院で死亡した場合のように、死亡の前後が明らかなときには後に死亡した人が先に死亡した人の相続をした後に死亡したことになります。